LMDFは半世紀以上前から診断が確立されている疾患ですが、有効な治療法がまだありません。
テトラサイクリン系抗生剤、トラニラスト内服、シクロスポリン(免疫抑制剤)内服、などなど様々な治療が試みられていますが、いずれもエヴィデンスに伴った治療ではありません。
2021年、LMDFの皮膚から腫瘍壊死因子(tumor necrosis factor 以下TNF)が検出された事から抗TNF薬を用いて治療したところLMDFが改善したという報告がありました。これはエヴィデンスに基づた治療と考えられます。
しかし、抗TNF薬は高額であり副作用もあるため、すべてLMDF患者に使用する事は難しい。一方、創傷治癒を促進させる目的でLED照射を用いますが、この時に創傷内のTNFが減少して傷が治ってゆく事が知られています。このLED照射治療の特性を利用すればLMDFの改善を誘導する可能性が推察されます。
実際、当院でLMDFの患者さんにLED照射治療を行ったところ改善が見られました。
この事を症例報告としてアメリカの医学雑誌に投稿したところ審査に合格し論文として発表されます。難病のLMDFに対する新しい治療としてLED治療は十分に値すると考えております。
LMDFに単純にLEDを照射すれば良いというわけではなく、どの種類のLEDをどのくらいの強度で照射するかが非常に重要なポイントになります。
適度なLED照射による治療は副作用がほとんどない耐用性に優れた治療法で、妊娠中でも治療可能です。当院では予約なしでLED治療を受ける事ができます。1回1,100円で行えます。
LMDFは非常に難治性で傷跡を残す疾患です。LMDFでお困りの方は是非当院にご相談ください。
