先日も高濃度PRPについてご報告しました。
PRPとは濃縮した血小板血漿の事です。分離器を用いて採血した血液から血小板を取り出したもので、その血小板の濃度は血液中のものよりも6〜7倍濃くなっています。しかし、血小板を採集する段階で血小板の濃度を調整する事が可能で、通常の倍の濃度(約12〜14倍)まで上げることができます。
濃度を倍にすると単純に換算してPRP容量は半分になります。しかし、PRP治療では、濃度の低いPRPを多量に注入するよりも、少量でも濃度の濃いPRPを局所にピンポイント的に注入した方が良く効きます。
下図は高濃度のPRPを注入して12日後と26日後の変化を示したものです。施術後12日にはすでに明らかな改善が見られており、これほど早い反応はこれまでにはあまり見られませんでした。
ただ残念な事に、施術を受けた方、全員に効果が見られるものではないのがPRP治療です。本来、血小板は傷ついた皮膚を再生させて創傷治癒に導くものですが、血小板の創傷治癒能力(皮膚再生能力)には個人差があります。傷が治りやすい人と治りにくい人がいるように。
傷が治りやすい人はPRP治療が良く効いて、傷が治りにくい人はPRP治療が効きにくい。そして、高濃度PRPにするとその差がさらに明らかになります。効きやすい人はさらに強い効果が期待できます。しかし効きにくい人は高濃度PRPにしても顕著な効果を期待する事が難しいと思われます。当院でのPRP治療の有効率は80〜85%です。
2022年03月09日
高濃度PRPの効果について
posted by 院長 at 18:14| 日記