当院ではPRP再生医療を引き続き行っております。これまでは血小板の濃度を7倍に濃縮したPRPを使用していましたが、最近は10〜14倍に濃縮して使用しています。
高濃度のPRPで治療すると、非常に良く効く人と効かない人がはっきり分かれる事がわかりました。
効かない人はPRPの濃度を高めても効かないのです。一方、効く人はより顕著に効き10日から14日で明らかな効果が出てきます。
有効:無効の比率はだいたい8:2くらい。事前に効くか効かないかは残念ながら解りません。
80%の有効率があるのでやってみる価値はあるのではないか、としか言えません。
それでは何故、効く人と効かない人に分かれるのか? これは決して施術方法の優劣ではなく、その人が持っている「血小板の再生能力の差」によるものと考えられます。
PRPの原料である血小板には20種類ほどの(再生)因子が含まれています。その内4種類ほどの因子が皮膚再生に貢献するだろうとは想定されていますが、この20種類の因子がどのようなバランスを形成すれば皮膚再生や育毛に最良なのかは分かっていません。
例えば、20種類の因子の中には皮膚再生を妨げる働きをする因子があるかもしれませんし、上記した4種類以外の因子でも皮膚再生に強く貢献するものもあるかもしれません。PRPから検出される約20種類の因子の量を棒グラフにしてみると解りやすいと思いますが、この20種類の因子のそれぞれの量は個人個人のPRPで異なるはずです。皮膚再生または育毛に最適な20因子のバランスがあるはずです。逆に再生や育毛に最悪のバランスもあるはずです。このバランスの違いによって結果が違ってくると思います。
これについてはどこか大学で研究してもらえると良いのですが、これに関する論文はありません。
事前に効くのか、効かないのか、これが解らないので、上記に書いたように当院での有効率80%を判断材料にして治療を受けていただくしかないのです。

わずかですが、10日ですでにしわの改善が見られます。これから2か月かけてさらに改善していきます。