2018年01月24日

院長の再生医療体験記I 薄毛の治療

こんにちは、
今回は顔の美容ではなく、薄毛治療におけるPRP再生医療の役割についてご報告いたします。
薄毛といえばAGAですが、それ以外にも、円形脱毛症で頭髪が全体的に減ってしまうタイプ(”円形”を呈さないタイプ)は”薄毛の状態”に陥ります。このようなびまん性脱毛を呈する円形脱毛症ではAGAに似た状態になりますが、重症の場合は頭髪や体毛が1本も生えない状態になります。
AGAと違って円形脱毛症には保険診療に適応された治療があります。主にフロジン液レジスタードマークの外用やステロイド外用薬、セファランチンレジスタードマーク内服といった治療ですが、実はこれらの円形脱毛症の保険治療は30年以上も前から変わっていません
アトピー性皮膚炎治療には様々な新しい治療や薬剤が保険適応に扱われるようになっているのに対して、昔から進歩がない円形脱毛症の保険治療の実情は対照的です
また、円形脱毛症のこれらの保険治療はあくまでも、1個〜数個の円形脱毛(軽症)を対象にした治療であり、びまん性の重症型円形脱毛症には何の効力もありません
円形脱毛症治療における抗ヒスタミン剤内服の有用性(私が報告したもの)、局所免疫療法の有用性、紫外線治療の有用性など、様々な治療のエヴィデンスが過去に報告されていますが、これらの治療が保険診療に適応される動きはありません。
従って、円形脱毛症は保険診療対象疾患ですが、重症型の円形脱毛症の患者さん達は、保険適応外の治療を自費で受けざるを得ないというのが現状です
どの「保険適応外の治療」を行うかについては、各医療施設の判断に委ねられていますが、大切なのは、個々の症例に合った治療を選択するという事です。
これは円形脱毛症に限った事ではありません。AGA治療においても同様で、全てのAGAを一括りにして画一的な治療を勧めるのではなく、症状に合わせた臨機応変な治療を患者さんに勧めるのが、クリニックの正しい役割と言えるでしょう
さて、前置きが長くなりましたが、下の写真は、20年以上の間、重症型のびまん性円形脱毛症に陥っている方です。頭髪が少ないだけでなく、頭髪の伸びも遅く、散髪もほとんど必要がない、といった状態でした。
まさに藁にもすがる思いで、PRP再生医療を受けに来られましたが、幸い、2回の施術で頭髪は増え、拡大所見においても、1本1本の頭髪が太くなっているのが解ります。
三神 経過グラフィック.png
PRP再生医療は顔の美容だけでなく、深刻な脱毛症の治療にも有用である事が示唆されました
これはもちろん、男性のAGAや、女性の薄毛にも対応できる治療でもあります。
posted by 院長 at 16:07| 日記