2017年05月14日

AGA治療の質問への回答@

質問:AGAの治療にはどのようなものがありますか?(50歳代、男性。高血圧治療中)
答え:
AGAは「男性ホルモン性脱毛症」の略です。男性では男性ホルモンにより主に前頭部〜頭頂部にかけて、毛周期(成長期⇒退行期⇒休止期⇒成長期 の繰り返し)の成長期が短縮化して薄毛になります。近年は20才前後の若年で発症する傾向もみられます。

女性でも頭頂部を中心とした薄毛を発症しますが、この場合は男性のとは異なり、毛周期の休止期が延長して脱毛が発症すると考えられています。。

つまり、男性型は成長したくても成長できない状態、女性型は毛包細胞が休みがちな状態で、発毛が障害されていると言えます。

治療は、男女ともミノキシジル外用治療がある程度有用です。日本ではリアップレジスタードマークが販売されています(店頭価格は約7600円)。ミノキシジルは1960年代に開発された高血圧治療薬ですが、内服すると顔や頭、四肢、体などに毛が生える「多毛症」の副作用があり使用が中止になったものです。それを外用剤として育毛治療に用いたものがミノキシジル外用育毛剤です。
ミノキシジル外用治療は軽症AGAなら第一選択治療として良いと思います。当院ではアゼライン酸や各種ポリフェノール(いずれもAGAには有用とされています)を含むミノキシジル溶液を5.3%の濃度からさらに濃いものまで用意しています(5.3%で税込3800円)。

内服薬ではテレビコマーシャルでも見かける5α還元酵素阻害薬(男性ホルモン活性化を抑制して育毛を促す薬:プロペシアレジスタードマーク、ザガーロレジスタードマーク)もあります(男性のみ適応)。
男性ホルモンを活性化するのが5α還元酵素(1型と2型の2種)ですが、プロペシアレジスタードマーク(製品名フィナステリド)はその2型を阻害します。フィナステリドはすでにジェネリックが安く販売されています。ザガーロレジスタードマークは1型と2型の両方を阻害します。2型においてもフィナステリドより強く阻害し、男性ホルモンの活性化をより強力に抑制して育毛を促します。ジェネリックはまだ発売されていません。
男性ではミノキシジル外用とこの薬の併用治療が良いとされています(女性型はミノキシジル外用のみ)。
これらの5α還元酵素阻害剤は脱毛を専門に行っていない一般のクリニックでも購入する事ができます。

○ミノキシジル外用と5α還元酵素阻害剤内服の併用治療が効かない場合はどうするの?

両者の併用治療で「大満足」できないケースは意外なほど多く見受けられます。だからAGA専門のクリニックが成立しているのです。

1つの手段はリアップの成分であるミノキシジルを内服するという方法があります。これとフィナステリドやザガーロの併用は非常に強力ではないかと考えます。しかし、ミノキシジルは本来は降圧剤(1960年頃に開発された高血圧治療薬で多毛症の副作用があるために使用中止になったもの)ですから注意が必要です。

最近の高血圧治療では、いかに頻脈にならずに、いかに腎臓への血流を保持しながら、血圧を安全に下げるかという目標が掲げられています。しかしミノキシジルは古い降圧剤なので、副作用に頻脈があります。頻脈は心臓へ負担をかけるので虚血性心疾患や不整脈の誘因ともなります。従って、ご高齢の方、高血圧治療中の方、心臓・腎臓疾患がある方などでは使用を控えるべきでしょう。どうしてもミノキシジル内服で治療したい希望がある場合は、きちんとしたインフォームドコンセントの説明を受け、厳密に血圧管理〜高血圧治療ができる施設でミノキシジルを処方してもらうのが賢明と考えます。

当院では高血圧治療が可能でミノキシジルも用意はしています。しかしAGA治療は長期間継続しなければならないので安全性が非常に大切です。当院では安全なメソセラピーや再生医療も勧めています。
詳細は次回で。
posted by 院長 at 14:16| 日記